内容説明
SNSなどソーシャルメディアを中心としたコミュニケーション・デザインに着目する。
ソーシャルメディア(SNS)は、芸術祭や美術館などのマーケティングに欠かせない。しかし地域型芸術祭が「地域活性化」という言葉をまとい経済的効果を求められる現状にあって、無自覚にSNSを濫用するマーケティングは、かかわる人びとが注力してつくりあげる地域密着型の芸術祭に誤解を生じさせかねない。
マーケティングも「地域活性化」「地域再生」の言葉の意味を十分に理解と検証した上での戦略と施策であるべきだ。“思想なきマーケティング” が跋扈するアートプロジェクトや地域型芸術祭に一石を投じる意欲作。
[本書で取り上げる芸術祭]
奥能登国際芸術祭/茨城県北芸術祭/さいたまトリエンナーレ/UNMANNED無人駅の芸術祭〈大井川〉
【著者】佐野直哉(さの・なおや)
青山学院大学総合文化政策学部教授。英国王立音楽大学大学院オルガン科修了後、映画宣伝・洋楽ライセンス業務、ブリティッシュ・カウンシルおよび駐日英国大使館にてマーケティングの現場経験を積む。その後静岡県文化プログラムおよびアーツカウンシルしずおかにて多数のアートプロジェクトの伴走支援に携わった。上野学園大学准教授、東京藝術大学特任講師を経て現職。東京藝術大学大学院博士後期課程芸術環境創造分野修了。博士(学術)。研究テーマは文化政策、アートマーケティング、文化事業評価。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
ソーシャルメディア(SNS)は、芸術祭や美術館などのマーケティングに欠かせない。しかし地域型芸術祭が「地域活性化」という言葉をまとい経済的効果を求められる現状にあって、無自覚にSNSを濫用するマーケティングは、かかわる人びとが注力してつくりあげる地域密着型の芸術祭に誤解を生じさせかねない。
マーケティングも「地域活性化」「地域再生」の言葉の意味を十分に理解と検証した上での戦略と施策であるべきだ。“思想なきマーケティング” が跋扈するアートプロジェクトや地域型芸術祭に一石を投じる意欲作。
[本書で取り上げる芸術祭]
奥能登国際芸術祭/茨城県北芸術祭/さいたまトリエンナーレ/UNMANNED無人駅の芸術祭〈大井川〉
【著者】佐野直哉(さの・なおや)
青山学院大学総合文化政策学部教授。英国王立音楽大学大学院オルガン科修了後、映画宣伝・洋楽ライセンス業務、ブリティッシュ・カウンシルおよび駐日英国大使館にてマーケティングの現場経験を積む。その後静岡県文化プログラムおよびアーツカウンシルしずおかにて多数のアートプロジェクトの伴走支援に携わった。上野学園大学准教授、東京藝術大学特任講師を経て現職。東京藝術大学大学院博士後期課程芸術環境創造分野修了。博士(学術)。研究テーマは文化政策、アートマーケティング、文化事業評価。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
第1章 観客が生み出すアートマーケティング
1. 観客の主体性を誘うマーケティング
2. 地域型芸術祭の課題
3.「 脱・マスマーケティング」「脱・拡散マーケティング」
4. 地域型芸術祭マーケティングのジレンマ
5. コミュニケーションフェーズの設定
6. コミュニケーション・デザインの定義
7.「 創発」と「管理」
8. 価値の認知メカニズム
9. ソーシャルメディア
10. 創発性の管理思想
第2章 「消費する」から「価値づける」へデザインする
1. 外部環境と内部状態のデザイン
2.【考察1】芸術祭のミッションとコミュニケーション・デザイン
3.【考察2】観客の受容と「内部状態(メモリーボックス)」の醸成
4.【考察3】「外部環境」のデザイン
5. 価値づけのデザイン
第3章 「受容」と「表現」を促すコミュニケーション・デザイン戦略
1. 芸術祭における受容と表現
2. コミュニケーション・デザイン戦略の枠組み
3. 中小規模の地域型芸術祭での実践と検証
4. 無人駅の芸術祭のコミュニケーション・デザイン
5. ミッションは受容されたか
第4章 投稿発生率にみる観客の表現意識
1. 観客の表現行動
2. SNS 映え
3.「 #(ハッシュタグ)」と「画像」の自己表現化
4.「 無人駅の芸術祭」の観客の創発性は促されたか
5. 総合的な考察
第5章 コミュニケーション・デザイン戦略の活用と指標化
1. 地域型芸術祭のコミュニケーション・デザイン戦略の枠組み
[1]地域型芸術祭マーケティングのジレンマ
[2]デザインされた媒介物:ミッションの再定義・再編集
[3]デザインされた媒介物:SNSでのライトな選択的同期
[4]デザインされた媒介物:対峙する時間と思考の余白
[5]デザインできない媒介物:異なる文脈がリアルに出合う高いコネクターの存在
2. SNS の質的な価値
[1]デザインできない創発性と主体性:観客の表現意識
[2]デザインできない創発性と主体性:ハッシュタグの可能性
[3]UGC発生率
3. 指標化
おわりに─芸術祭が持続するために
謝辞
参考・引用文献
1. 観客の主体性を誘うマーケティング
2. 地域型芸術祭の課題
3.「 脱・マスマーケティング」「脱・拡散マーケティング」
4. 地域型芸術祭マーケティングのジレンマ
5. コミュニケーションフェーズの設定
6. コミュニケーション・デザインの定義
7.「 創発」と「管理」
8. 価値の認知メカニズム
9. ソーシャルメディア
10. 創発性の管理思想
第2章 「消費する」から「価値づける」へデザインする
1. 外部環境と内部状態のデザイン
2.【考察1】芸術祭のミッションとコミュニケーション・デザイン
3.【考察2】観客の受容と「内部状態(メモリーボックス)」の醸成
4.【考察3】「外部環境」のデザイン
5. 価値づけのデザイン
第3章 「受容」と「表現」を促すコミュニケーション・デザイン戦略
1. 芸術祭における受容と表現
2. コミュニケーション・デザイン戦略の枠組み
3. 中小規模の地域型芸術祭での実践と検証
4. 無人駅の芸術祭のコミュニケーション・デザイン
5. ミッションは受容されたか
第4章 投稿発生率にみる観客の表現意識
1. 観客の表現行動
2. SNS 映え
3.「 #(ハッシュタグ)」と「画像」の自己表現化
4.「 無人駅の芸術祭」の観客の創発性は促されたか
5. 総合的な考察
第5章 コミュニケーション・デザイン戦略の活用と指標化
1. 地域型芸術祭のコミュニケーション・デザイン戦略の枠組み
[1]地域型芸術祭マーケティングのジレンマ
[2]デザインされた媒介物:ミッションの再定義・再編集
[3]デザインされた媒介物:SNSでのライトな選択的同期
[4]デザインされた媒介物:対峙する時間と思考の余白
[5]デザインできない媒介物:異なる文脈がリアルに出合う高いコネクターの存在
2. SNS の質的な価値
[1]デザインできない創発性と主体性:観客の表現意識
[2]デザインできない創発性と主体性:ハッシュタグの可能性
[3]UGC発生率
3. 指標化
おわりに─芸術祭が持続するために
謝辞
参考・引用文献
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