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地域の伝統を再構築する創造の場

教育研究機関のネットワークを媒体とする人材開発と知識移転

地域の伝統を再構築する創造の場

地域固有の芸術文化の創造と享受(消費)を担う 人材・情報・教育ネットワークの最適化を模索する。

著者 前田 厚子
ジャンル 文化とまちづくり叢書
社会
出版年月日 2021/04/23
ISBN 9784880655017
判型・ページ数 A5並製・160ページ
定価 2,750円(本体2,500円+税)
在庫 在庫あり
 

内容説明

秋元 雄史 推薦!
(東京藝術大学大学美術館館長・教授、金沢21世紀美術館特任館長、練馬区立美術館館長、美術評論家)

地域の伝統や固有性を内包する人材・作品・教育・研究が、 文化・産業・社会の各面に活用できる
体系知識としてコミュニティに伝達されれば、 地域の固有価値は拡大創出される。
地域ニーズに呼応して革新・継承をめざす工芸の創造環境と創作家個人の相関性、教育研究機関
の帰属人材とのネットワークは何を生み出せるか?

本書は2010年度から現在まで、京都・金沢広域圏で延べ300時間超、175名以上に及ぶ各関係機関の運営責任者・担当者、教員・講師、学生・研修者、地域を拠点とする工芸作家ら幅広い学識者を取材調査。地域固有の芸術文化の創造と享受(消費)を担う、人材・情報・教育ネットワークの最適化を模索する一冊。

著者:前田 厚子(まえだ・あつこ)
同志社大学創造経済研究センター嘱託研究員。同志社大学博士(経済学)、慶応義塾大学修士(美学)。国内大手総合商社と米系グローバル金融会社での長期勤務を経て石川と京都の伝統文化である工芸の革新と継承を担う創造環境の形成について、芸術系大学、専門技術研修所、美術館の社会連携を通じた人材育成や知識共有を研究してきた。近年は富山、岐阜、愛知の相当例に拡張して「地域文化産業のSDGsを担う創造環境」をテーマとする。
*プロフィールは本書刊行時のものです。

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目次

はじめに
本書における用語の定義と説明

1 理論の考察
1.1創造の場
1.2クラスターやコミュニティにおける大学の位置づけ
1.3 工芸人材の能力開発とその評価
1.4 地域固有性と社会構造の変移
1.5 仮説
1.6 構成

2 教育研究機関とそれらを取り巻く創造環境の変遷
2.1 文化政策の方向性と教育研究機関の役割

3 芸術系大学のネットワークにおける創造の場
3.1 本章の論点と構成
3.2 芸術系大学ミュージアム
3.3 芸術系大学の社会連携システム
3.4 小括

4 美術館のネットワークにおける創造の場
4.1本章の論点
4.2 地域中核美術館の存在意義
4.3 地域中核美術館における創作発表と知識情報化の場
4.4 創作発表と知識情報化の場を構成する主要素と補完性

5 専門技術研修所(研究所)のネットワークにおける創造の場
5.1 本章の論点
5.2 コミュニティにおける専門校の位置づけ
5.3 京都の事例
5.4 金沢広域圏(石川)の事例
5.5 組織内創造の場と組織間ネットワークとの関係性
5.6 外部波及効果

6 陶芸作家のキャリアパスと教育研究機関における創造の場
6.1 本章の論点
6.2 調査方法
6.3 地域固有性と世代間変移を考察する陶芸作家のキャリア調査

7 教育研究機関のネットワークにおける多元的な創造の場
7.1 教育研究機関の集積におけるネットワーク
7.2 教育研究機関と工芸品産地(クラスター)

おわりに
あとがき、参考文献、索引

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