内容説明
毎年、多くの新刊が刊行される出版界で、ベストセラーは時代を映す鏡でもある。
戦後第一号のベストセラー「日米會話手帳」には焼け跡から復興する日本人の逞しさを、「愛情はふる星のごとく」には恋愛本の先駆けとして大衆が何を求めていたかを。また「太陽の季節」では石原兄弟に見る人々の羨望など。
このほか「挽歌」「英語に強くなる本」「人間の条件」「愛と死を見つめて」「氷点」ほか多数のベストセラーを紹介し戦後史を出版史から振り返。
【著者】植田 康夫(うえだ・やすお)
1930年生まれ、上智大学文学部新聞学科卒業。株式会社読書人入社、編集部勤務。82年より同編集長を務める。89年退職後、上智大学文学部新聞学科助教授、92年から2008年3月まで同教授。前日本出版学会会長。「週刊読書人」編集主幹。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
2章/読者を掘り起こす編集の力
3章/文学がビジネスになった
4章/ベストセラー現象の新しい光景