浜松市の合併と文化政策
地域文化の継承と創造
市町村合併は、新たなまちづくりのチャンス。浜松市の合併を事例に、文化政策の視点から平成の大合併を検証しまちづくりに活かす
著者 | 山北 一司 著 |
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ジャンル | 文化とまちづくり叢書 |
出版年月日 | 2011/07/18 |
ISBN | 9784880652665 |
判型・ページ数 | A5・208ページ |
定価 | 2,750円(本体2,500円+税) |
在庫 | 在庫あり |
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内容説明
合併により周辺部が寂れる、伝統や文化の喪失などの懸念は払拭しうるのか?
平成の大合併に伴う「合併特例債」はじめ、経済事案をいかに乗り越えられるのか?
合併によって、旧12市町村を束ねる「ひとつの浜松」ははたして成立するのか?
文化を基底した、まちづくりを捉え、平成の合併と文化政策を同時に論じた初の書。
【著者】山北 一司(やまきた・かずし)
芸術・文化普及研究者。1959年生まれ。青山学院大学、京都橘大学大学院文化政策学研究科文化政策学専攻博士前期課程修了。時事通信社静岡総局次長兼浜松支局長、鹿児島支局長を経て、研究の途に入る。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
序 章 文化政策と市町村合併
第1節 文化を基底としたまちづくりのチャンス到来
第2節 本書の構成
第1章 市町村合併とは
第1節 明治と昭和の大合併
第2節 国が総括した平成の合併
(1)合併の背景、効果
(2)平成の合併と今後の課題
第3節 住民の意識の変容から見た平成の合併
第2章 対等の精神で実現した浜松市の合併
第1節 浜松市の合併の歴史と近代化への歩み
第2節 合併までの道のりと背景
第3節 合併協議会を支えた旧12市町村の職員
第4節 合併協議会で見えてきた新市の将来像
(1)合併協議会で決められたこと
(2)浜松市が目指す世界都市とは
(3)都市内分権
第3章 「ひとつの浜松」の実相
第1節 新型政令指定都市“はままつの実相”とは
第2節 浜松の合併を象徴する「ひとつの浜松」
第4章 文化政策を取り巻く諸要素
第1節 合併前後の文化政策の変動要素
(1)組織
(2)市長選
(3)区のあり方
(4)行財政改革推進審議会
(5)指定管理者制度
(6)文化振興ビジョン
第2節 予算編成方針と文化政策
第5章 浜松市の文化政策論議から見えてくるもの
第1節 合併と文化のためのアジェンダ21
第2節 行革審における文化政策論議
第3節 文化政策をつなぐ市長のスタンス〜議会答弁から〜
(1)栗原勝(元)市長の文化政策論
(2)北脇保之(前)市長の文化政策論
(3)鈴木安友(現)市長の文化政策論
第6章 合併によって芸術・文化事業はどう変わったのか
第1節 調整課題のその後の取り組み状況
(1)音楽文化創出事業
(2)音楽のある環境づくり推進事業
(3)青少年音楽団体育成事業
(4)芸術文化活動推進事業(音楽を除く)
(5)文化協会
(6)音楽・文化事業後援等の業務
(7)「ひとつの浜松」でも守られた地域の固有事業
第2節 全市的視点から見た文化政策の事業と予算執行
第7章 合併後の“市民の思い”と“行政の思い”
第1節 市民の思い「市政満足度」と「重要度」
〜文化政策を中心として〜
第2節 国土縮図型・浜松、中山間地域をどう活かすか
第3節 個別事例としての北区の取り組み
(1)人・組織、市民協働
(2)地域をつなぐ、助成団体「きたっこ」の存在
(3)観光資源の新たな発見
第4節 市制100周年を迎えた浜松市、文化不毛は解消されたのか?
終 章 文化政策の視点で合併後のまちづくり
第1節 文化政策の視点によるまちづくりを提唱
第2節 真の文化政策とは何か
参考文献
参考HP
あとがき