ホーム > 五十嵐喜芳自伝

五十嵐喜芳自伝

わが心のベルカント

五十嵐喜芳自伝

ベルカント唱法の真髄を究めたオペラ歌手。字幕スーパーなど現在の日本オペラ公演のスタンダードを作り出した著者の初の自伝

著者 五十嵐 喜芳
ジャンル オペラ・音楽他
出版年月日 2011/12/01
ISBN 9784880652733
判型・ページ数 4-6上製・232ページ
定価 2,090円(本体1,900円+税)
在庫 在庫あり
 

内容説明

“楽よ高らかに鳴れ 歌声よ甘く響け”
イタリアオペラを愛し、ベルカント唱法の真髄を究めたオペラ歌手。
日本のオペラ公演のスタンダードを作り出した名プロデューサー。
二つの貌を詳述した初の自伝

五十嵐喜芳は、1960~70年代を代表するテノール歌手。大学在学中に「NHK・毎日音楽コンクール(現・日本音楽コンクール)・声楽の部で優勝。パートはテノール(テノーレ・リリコ・レジェーロ)。63年『椿姫』で毎日芸術賞を受賞。二度のイタリア留学の後、テレビドラマ「コメットさん」にレギュラー出演するなど、知名度を全国的なものとする。 

五十嵐喜芳の本領は、プロデューサーとしての力量にもあった。1985年か2003年にかけ藤原歌劇団総監督~新国立劇場オペラ芸術監督時代に行った、ダブルキャストの採用、開演前の平易な解説、字幕スーパー付原語上演など画期的な試みを初めて導入する。これらは日本のオペラ公演を変え、今日のオペラ上演のスタンダードとなり、より多くのオペラファンの獲得に成功する。

本書では、自らの出生から家族の死などで一人きりの五十嵐家となった経緯、結婚など、語られることのなかった生涯や、ベルカント唱法への想い、戦後の日本オペラを支えた歌手としての相貌と、プロデューサーとしての一面をはじめて披瀝。彼の人生を語ることが期せずして、わが国の現代オペラ史を語る成果ともなっている。

【著者】五十嵐 喜芳(いがらし・きよし)
テノール歌手。音楽プロデューサー。東京藝術大学卒。第3代藤原歌劇団総監督、新国立劇場オペラ芸術監督、昭和音楽大学・同短期大学部学長を歴任。昭和音楽大学特任教授、宝塚音楽学校のカリキュラム編成アドバイザー(声楽)、日伊音楽協会会長、(社)日本演奏連盟理事。1991年春、紫緩褒章受賞。1998年秋、勲三等端宝章受賞。1999年イタリア政府よりコンメンダトーレ勲章受章。2011年9月23日逝去。
*プロフィールは本書刊行時のものです。

このページのトップへ

目次

まえがき

第1章 今からでも遅くはない
第2章 イタリアの空の下
第3章 忘れ得ぬ歌声
第4章 歌曲へ、つのる想い
第5章 藤原歌劇団の日々
第6章 芸術監督の時代
第7章 歌こそ命の妙薬

あとがき
あとがきに添えて 
年譜

このページのトップへ