市民ベンチャー NPOの底力
まちを変えた「ぽんぽこ」の挑戦
地域祭事、住宅管理のみならず自ら指定管理者となり公園の保守・整備までおこなうNPOフュージョン長池。その活動報告
著者 | 富永 一夫 著 中庭 光彦 著 |
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ジャンル | 文化とまちづくり叢書 |
出版年月日 | 2012/10/07 |
ISBN | 9784880652948 |
判型・ページ数 | 4-6並製・216ページ |
定価 | 1,980円(本体1,800円+税) |
在庫 | 在庫あり |
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内容説明
“まち”と“住まい”と“環境”を変える。地域密着型NPOの成功事例を紹介!
地域祭事、住宅管理、メンテナンスのみならず自ら指定管理者となり、公園の保守・整備までおこなう「NPOフュージョン長池」。
東京・多摩ニュータウン長池公園を中心とした地域住民のために出発した、NPO法人の活動は地元のための事業に集約され、やがて政府をも動かす。本書は「地域の暮らしを良くする」という目的を実現するために地域のNPOが、どのような局面を突破してきたのかを報告する1冊。 加筆増補版
【著者】富永 一夫(とみなが・かずお)
1952年生まれ。専修大学卒業。日本テトラパック(株)に21年間勤務。1999円10月に退社し、同年12月特定非営利法人「NPOフュージョン長 池」(八王子市)理事長に就任。八王子市立長池公園の指定管理者をとなる。内閣府地域活性化伝道師。総務省人材力活性化研究会副座長。東京都水道局水道事 業経営問題研究会委員。国土交通大学校講師。自治大学校講師。
【著者】中庭 光彦(なかにわ・みつひこ)
1962年生まれ。1986年学習院大学法学部政治学科卒業、2003年中央大学大学院総合政策研究科博士課程中退。現在多摩大学経営情報学部教授。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
初版のまえがき
第1章 NPOはまちを変えるー長池ネイチャーセンター万華鏡
長池ネイチャーセンターの一日/人をつなぐ営業マン/阿部さんの場合/
NPOは空気ー「長池ぽんぽこ祭り」の場合/NPOが土台となったまちづくりとは/
人がつながると生まれる新たな〈公〉(おおやけ)
【コラム】多摩ニュータウン/市民事業は〈人組み〉が大事/「ぽんぽこ」とは?
第2章 なぜNPO法人をつくったのか
地域活動の原点ー未完成を完成に変える興奮/メールでお父さんが地域に戻って
きた/右手にNPO、左手にインターネット/会社を辞めてNPO設立へ/
暮らしを応援しよう/多摩ニュータウン生活圏へ活動が広がる
【コラム】NPOは、出入り自由の、人のつながり/多摩ニュータウンという
高級長屋集落/昔もいた地域の営業マン
第3章 NPOがまちの通信インフラを呼び込むー高支隊(こうしたい)の試み
『ぽんぽこかわら版』に高支隊登場/団地で高速インターネットは可能か?/
大手企業の参入/インターネットで生中継だ
【コラム】NPOは、住民ニーズに応える開発研究所
第4章 住まいは自らつくり管理するー夢見隊(ゆめみたい)と住見隊(すみたい)の残した種
コーポラティブ住宅をNPOがつくる/コーポラティブ住宅とは/夢は膨らむワーク
ショップ/「自立して家をつくる」ということ/プロジェクトの方向性を大転換/
建築は素人、コミュニケーションはプロ/住まいと暮らしを手に入れる/
住宅の管理・メンテナンスも自分たちで
第5章 NPOの評価に挑戦
NPO会計とボランティア評価/元手を生かしてボランティア時間を増やそう/
NPOの判断基準がわかってきたかも
【コラム】地域NPOには、成長の段階がある/自分たちで守ることが結局は長続きする
第6章 まちの施設は自分たちで管理するー小山内裏(おやまだいり)公園指定管理者への挑戦
市民のための公園を、誰が管理する?/迷いと決断/いつもの予想外/
NPOがまちの公園の管理者になる意味/現地説明会への参加/「人と緑の回廊計画」
第7章 自分たちのまちは自分たちで調べるー多摩ニュータウンの実態調査
内閣官房からの風/NPOだからできる調査をしよう/多摩ニュータウンの
生活実態を調べろ/見えた!多摩ニュータウンの生活実像/住民自ら調べるこ
とからこそ、まちが変わる
第8章 人をつなぐ、元手をためるーソーシャル・キャピタルのつくりかた
人という元手をつなげることで発展してきた?/なぜ人をつなぐのか
ー元手とはなにか/まずは、つなげ、つなげ/地域における〈交通整理〉/
中立的なまとめ役に必要なこと/心の行儀
第9章 指定管理者になってーフュージョン長池公園の管理・運営
指定管理者になれた理由/フュージョン長池公園の活動を支えるもの/協働
というネットワーク組織/今後の課題
初版のあとがき たぬきが見た夢PART−2/きりんのつぶやき
増補版のあとがき きりんのつぶやきPART-2/フュージョン長池のその後