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トリエンナーレはなにをめざすのか

都市型芸術祭の意義と展望

トリエンナーレはなにをめざすのか

大がかりなアートプロジェクトは何のために行われるのか。県職員として企画コンペを担当した著者が語る、これからの芸術祭

著者 吉田 隆之
ジャンル 文化とまちづくり叢書
出版年月日 2015/08/11
ISBN 9784880653648
判型・ページ数 A5並製・264ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに

第1章 都市型芸術祭の比較  
1 1990年以降のアートプロジェクトの展開
2 都市型芸術祭の流行と都市政策上の位置づけ
3 継続する仕組みの検討と今後の方向性
  3.1 継続する仕組みの検討
  3.2 今後の方向性(本書の目的)
4 都市型芸術祭(国際展)とアートプロジェクト
  4.1 都市型芸術祭(国際展)
  4.2 アートプロジェクト
  4.3 都市型芸術祭(国際展)はアートプロジェクトなのか
5 経営政策と政策
6 効果とアウトプット・アウトカム・インパクト

第2章 あいちトリエンナーレの政策決定から開催まで(2006-2009)
1 課題設定過程−なぜ政治の議題として浮上したのか
  1.1 運営の見直しを迫られた愛知芸術文化センター
  1.2 愛知万博開催と中部国際空港開港の成功
  1.3 愛知万博後の地域活性化策ー〈科学技術〉と〈芸術文化〉
2 「愛知の文化芸術振興に関する有識者懇談会」の政策立案過程
  2.1 「新しい政策の指針」(総合計画)
  2.2 『愛知の文化芸術振興に関する有識者懇談会報告書』
3 文化芸術課の政策立案と知事の政策決定過程
  3.1 「文化芸術創造あいちづくり推進指針」(文化計画)の策定
  3.2 あいちトリエンナーレ開催の決定

第3章 あいちトリエンナーレ2010開催とその後(2009-2013)
1 2010開催の効果
  1.1 来場者数と経済波及効果
  1.2 来場者数等以外の効果
  1.3 地域コミュニティ形成面での影響
2 2010開催により長者町地区で何が起きたのか
  2.1 調査対象・調査方法
  2.2 2010開催以前ー長者町地区のまちづくり
  2.3 2010長者町会場の決定
  2.4 2010の開催準備と開催
  2.5 2010閉幕後
3 ソーシャルキャピタルによる分析
  3.1 ソーシャルキャピタルによる分析
  3.2 分析の評価指標と基準
4 2010長者町会場の分析
  4.1 まちづくりによる橋渡し型ソーシャルキャピタルの形成
  4.2 2010長者町会場の展開による人的協力・ネットワークの活性化
  4.3 長者町会場の展開による橋渡し型ソーシャルキャピタルのプロアクティブ化
5 まちはなぜアートを受け入れたのか

第4章 あいちトリエンナーレ2013開催とその後(2013-2015)
1 2013開催の政策決定と長者町地区の動向
2 2013開催の効果
  2.1 2010と2013の比較
  2.2 来場者数と経済波及効果
  2.3 来場者数等以外の効果
3 2013開催により長者町地区で何が起きたのか
  3.1 2012年の状況
  3.2 2013の開催準備と開催
  3.3 2013閉幕後
4 2013長者町会場の分析
  4.1 2013長者町会場の展開による人的協力・ネットワークの活性化
  4.2 2013長者町会場の展開による橋渡し型ソーシャルキャピタルのプロアクティブ化
5 今後の課題
  5.1 長者町地区の課題
  5.2 長者町地区のまちづくりの展望

第5章 トリエンナーレはなにをめざすのか
1 あいちトリエンナーレの政策評価
2 都市型芸術祭はなにをめざすのか

おわりに
引用文献
あとがき
謝辞
索引

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内容説明

まちにアートがやってきた! 県庁担当職員が見た
3年に一度の都市型芸術祭=トリエンナーレの政策と意義

あいちトリエンナーレ。この10 億円以上の税金を使う大がかりなアートプロジェクトの方向性は正しいのか。横浜や神戸のように都市型芸術祭を創造都市政策上に位置づけたからといって、必ずしも継続性が担保されるわけではない。このような文化事業は首長の交替や経済情勢などにより容易に政策転換されてしまう可能性がある。

著者は愛知県職員として、2009 年からあいちトリエンナーレの隣接都市空間の展開と企画コンペを担当。メーン会場となった名古屋市中区長者町地区では、トリエンナーレをきっかけに地区内外で若者らのコミュニティが次々と生まれ、その数、自発性、変容のスピード感などが、他のアートプロジェクトに比べ半歩抜きん出ているように思われた。その一方であいちトリエンナーレ開催後、札幌市・さいたま市・京都市など多くの都市型芸術祭が新たに開催・計画されたが、これらの国際展に対して均質化・陳腐化が指摘されている。

本書は、長者町地区で起きた地域コミュニティ形成の面での効果と「トリエンナーレがなにを目指すのか」、ひいては都市型芸術祭の今後の方向性に焦点を当て、その意義と継続の道筋を示す。

【著者】吉田 隆之(よしだ・たかゆき)1965 年10 月神戸市生まれ。京都大学法学部卒業。愛知県教育委員会教職員課法務グループ在職中。2009年から2010年まで県民生活部文化芸術課国際芸術祭推進室であいちトリエンナーレ2010長者町会場を主に担当した。職務の傍ら2010 年京都大学公共政策大学院修了。2013年東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程音楽文化学専攻芸術環境創造分野修了。公共政策修士( 専門職)、学術(博士)。研究テーマは文化政策、アートプロジェクト、トリエンナーレ。

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