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フットパスによる未来づくり  新刊

フットパスによる未来づくり
著者 神谷 由紀子
泉 留維
日本フットパス協会
ジャンル 文化とまちづくり叢書
出版年月日 2023/09/22
ISBN 9784880655529
判型・ページ数 A5並製・288ページ
定価 2,970円(本体2,700円+税)
在庫 在庫あり
 

内容説明

自然とのふれあいから始める地域おこし

フットパスとは楽しみながら歩くこと。[Foot]ができる小径[Path]のことです。日本で「フットパス」という言葉が使われるようになって20年。全国122の団体、フットパスのコースの数は575本、総距離約3,519kmに及び、多くの自治体等から注目されています。
 本書は第1章でフットパスとは何かを。第2章でフットパスの現状と歴史などを俯瞰。第3章から第6章はそれぞれ「広域連携」「経営」「移住者」「共生」という各視点からこれまでの取り組みと目指すべきビジョンを紹介。第7章ではポスト・コロナ時代のフットパスの貢献を提起し、地域にどう役立つのか、さらに地方移住を検討している人たちの生活支援ツールとなる可能性を紹介しながら、新しい地域創生の一助となる最新刊です。

【編者】
神谷由紀子(かみや・ゆきこ) はじめに、第1章、第7章
上智大学大学院卒。1992年居住する町田市北部に残る多摩丘陵を保全するフットパス活動を開始。町田市のまちづくりに参画。1999年ごろから『多摩丘陵フットパスマップ1・2』や『まちだフットパスガイドマップ1・2』などのフットパスマップの出版にかかわる。2002年にはNPO 法人みどりのゆびが東京都より認証。理事兼事務局長。全国のフットパス先進自治体とともに「日本フットパス協会」設立に関与した。以後、協会理事を務める。 2014年に『フットパスによるまちづくり:地域の小径を楽しみながら歩く』(水曜社)を出版。

泉留維(いずみ・るい)  第1章コラム(訳)、第2章
1974 年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。2004 年、専修大学経済学部専任講師を経て、専修大学経済学部教授。専門分野は、エコロジー経済学、コモンズ論など。主著に『コモンズと地方自治』(共著、日本林業調査会)、『環境と公害:経済至上主義から命を育む経済へ』(共著、日本評論社)など。

【執筆者】(掲載順)
ケイト・アシュブルック(Kate Ashbrook) 第1章コラム
イギリスのオープンスペース協会事務局長。これまでランブラーズの会長に3 回就任。約40年間、フットパスや歩く権利にかかわる活動を継続。

春名千代(はるな・ちよ) 第3章
大学卒業後、阪神地域で暮らし、2006年郷里へ。2010~15年に宍粟タウン情報誌編集委員、2011~15年兵庫県西播磨地域ビジョン委員として活動開始。2014年12月、NPO 法人奥播磨夢倶楽部が兵庫県に認証され、以降理事長を務める。2015年に地域創生マイスターを取得。2015 年から鳥取県の民間団体との協働活動を開始し、2017年にR29新因幡ライン協議会設立、以降副会長を務める。

和井秀明(わい・ひであき) 第3章
大学卒業後、地元宍粟市に戻り、消防団活動などに従事。2009~15年に兵庫県西播磨地域ビジョン委員、2012~13年はビジョン委員長を務める。2015 年に地域創生マイスターを取得。NPO 法人奥播磨夢倶楽部の設立から現在まで事務局長を務める。R29 新因幡ライン協議会では、事務局を担っている。

浅野敏明(あさの・としあき) 第3章
2003年、長井市建設課長として最上川フットパスやまちなかフットパスルートを整備。2006年、全国フットパスシンポジウムを開催。2011年、長井市まち住まい整備課長として日本フットパスシンポジウムを開催。2014年に長井市役所を退職し、2015年から市議会議員としてフットパスによるまちづくりを推進。NPO 法人みどりのゆび理事、日本フットパス協会企画委員。

谷口良一(たにぐち・りょういち)  第3章
1957年滋賀県高島市マキノ町生まれ、滋賀県職員在職中からマキノの自然、里山、琵琶湖などを活かしたエコツーリズムの活動を行う。2015年からマキノ地域でのフットパスに取り組む。マキノ自然観察倶楽部代表、体験民宿四季の森を運営。公益社団法人びわ湖高島観光協会副会長、高島トレイル連携協議会会長、森林インストラクター、森林セラピスト、カヤックインストラクター、自然公園指導員。

関文治(せき・ぶんじ)  第4章
1953年生まれ、浦佐地域づくり協議会(合併後設立した市内12の自治組織のひとつ)事務長(常勤)。農業高校を卒業後1972年4月大和町職員に採用され、主に建設課・社会教育課、広域事務組合(電算センター)、学校給食センター、水道課などを経験。2004年11月に平成の大合併により大和町は「南魚沼市」となた。2014年3月退職、同年4月から現職。フットパスのフィールド内で小さな「兼業農家」と「農家カフェ」を夫婦で楽しく実践中。

上江洲徹也(うえず・てつや)  第4章
1956 年生まれ、沖縄県浦添市立図書館長。2016 年12月「世界遺産勝連城跡周辺
フットパス」でフットパスと出合い、2016 年12月、生まれ育った浦添市屋富祖商店街
を中心に屋富祖フットパスを実施。2018 年11月「浦添出身 芥川賞作家又吉栄喜氏
の原風景を歩く!〜 DEEP OKINAWAフットパス〜」を実施。2018 年12月「うらそ
えフットパス〜琉球王国発祥の地浦添グスクから屋富祖商店街〜」を実施。フットパ
ス振興で浦添市の観光振興に貢献したいと考え活動中。

石川健(いしかわ・けん)  第4章
1996 年に大学卒業後、大手石油会社に就職。2000年より実家の家業(石油販売・不動産賃貸)を手伝いながら、東京都内のゲストハウス運営会社勤務を経て2016年に独立。2022年現在、横浜、川崎、町田でシェアハウス、民泊、アパート・マンション等5棟51室を経営。町田市能ヶ谷の実家に残る築150年の茅葺き古民家「みんなの古民家」をレンタルスペース事業として運営。有休資産の有効活用、特に場所や空間をシェアする形での活用を促し、空き家活用、地域の活性化にもつなげる取り組みを行っている。東京多摩民泊コミュニティ代表、一般社団法人民泊観光協会会員、一般社団法人町田市観光コンベンション協会会員。

山崎凱史(やまさき・やすし)  第4章コラム
1993年、東京都町田市小野路町に居を構える。町内会活動に参加し、その後、小野路宿通り街づくり協議会(宿通りの拡幅と景観づくり、計14年間担当)、小野路宿里山交流館の建設計画に加わり、2013年9月13日に交流館がオープン。以後、現在まで運営を担当する。町田市北部山間部の自然豊かな里山で来館者が満足して過ごせるよういろいろなイベントを実施。歴史・文化の継承に努め、里山の維持保全に地域の仲間と協力体制をつくって活動を行っている。NPO法人小野路街づくりの会理事長。小野路宿里山交流館館長。

井澤るり子(いざわ・るりこ)  第4章
緑川流域に残る石橋のガイドや森林活動の指導を行い、都市と農村とが気軽に交流できるプラットフォームとして「だいとお加多蘭会」を1997年に立ち上げ、2014年農水省全国食アメニティコンテスト優良賞受賞。2011年から地域が主役の美里フットパスを推進し、2013年にはフットパスネットワーク九州を設立。2016 年「合同会社フットパス研究所」を起業。2020年日本で初めてのWaWくまもとネットワーク設立。地域に残る豊かな人・物・事・時の地域資源を活かし、歩きながら楽しむWalkers areWelcomeを各地に普及させ、地域の素晴らしさを伝え、地域振興並びに歩く文化の創造と普及に向け多方面でインタープリターとして活動中。合同会社フットパス研究所代表、美里フットパス協会会長、日本フットパス協会理事、総務省地域力創造アドバイザー、美里町文化財保護委員会委員長。

中村正樹(なかむら・まさき)  第4章
1958年生まれ。大学卒業後勝沼へUターン。勝沼町役場・甲州市役所に勤務し、フットパスの普及及び世界農業遺産認定等にかかわる。峡東地域世界農業遺産推進協議会アドバイザーとして世界農業遺産の啓発、そして勝沼フットパスの会・勝沼コンシェルジュの会の会員として「ぶどうとワインのまち勝沼」の魅力発信に努めている。

牛腸哲史(ごちょう・てつし)  第4章コラム
町田生まれの町田育ち。高校時代は自宅裏の古道などを散策するのが日課。大学時代は日本全国を自転車で旅行。1995年4月に町田市役所入庁。市街地整備、企画政策、観光まちづくりなどを担当。2020年4月から農業振興課で里山環境の活用・保全に取り組む。休日は市職員有志で設立した「まちだフットパス研究会」の仲間とフットパスコースを歩いたり、知人と竹林整備や竹灯籠づくりを楽しんだりしている。町田市経済観光部農業振興課担当課長。

藤井裕也(ふじい・ひろや)  第5章
2011年岡山県で地域おこし協力隊として活動。棚田再生や空家対策に取り組む。任期後NPO 法人を設立し地域福祉事業を事業化。2016年には全国で初めて地域おこし協力隊OBOG 組織を設立し、同年に総務省地域おこし協力隊サポートデスクの専門相談員。現在、専門相談員チーフを担い、全国の地域おこし協力隊、自治体からの相談を受ける。2020年総務省ふるさとづくり大賞総務大臣表彰受賞。

北浦鑑久(きたうら・あきひさ)  第5章
1975年大阪府堺市生まれ。2014年から秋田県由利本荘市にて地域おこし協力隊として活動しフットパスの推進に取り組む。経験を買われ宮城県柴田町(2016~2019年)、福島県西郷村(2020年~ )でも協力隊として活動し、フットパスを通じた地域活性に取り組んでいる。日本フットパス協会賛助会員。

安達(旧姓:星)里奈(あだち(ほし)・りな)  第5章
2017年4月に栃木県那珂川町の地域おこし協力隊になり、那珂川町に移住。協力隊の活動でフットパスのコースづくり、イベント企画等を行い2021年3月に地域おこし協力隊の活動任期が終了。その後、那珂川町に定住し、起業に向けて準備をしながら個人でフットパスの活動をしている。

里中恵理(さとなか・えり)  第5章
埼玉県さいたま市出身。元北山村職員。立教大学観光学部卒業後、インターンシップで出合った和歌山県北山村に興味を持ち、同役場にIターン就職。職員として勤務する傍ら、大学時代の経験を活かして北山村で「きたやま探検隊」としてフットパスマップ作成に取り組む。

鑓水愛(やりみず・あい)  第5章
1982年神奈川県小田原市出身。保育士養成専門学校を卒業後、野外教育フリーランス ファシリテーターとして活動。2008年よりNPO法人信州アウトドアプロジェクト(SOUP)理事就任。2013年より長野県栄村へ移住。SOUP が中心となり、栄村7.85フットパスを設立。村と一緒に村民対象年5回フットパスウォークを開催。気づけば雪国の暮らしにドはまりし、村の母ちゃんとのお茶飲みの時間が大好き。

椎川忍(しいかわ・しのぶ)  第5章コラム
日本フットパス協会顧問、一般社団法人地域活性化センター常任顧問(前理事長)。主著に『知られざる日本の地域力』(共著、今井出版)、『緑の分権改革:あるものを生かす地域力創造』(学芸出版社)など。

小川浩一郎(おがわ・こういちろう)  第6章
1980年生まれ。株式会社THE-O(ジオ)代表取締役。日本フットパス協会理事。NPO 法人ウォークラボ札幌理事。北海道科学大学客員准教授。英国発祥の歩行専用路・フットパスの専門家として国内外で普及・促進活動、ウォークイベント・ツアーの企画・立案・実施などを手掛ける旅行会社経営。フットパスをはじめさまざまなジャンルを歩くプロウォーカーとして日本や世界を巡り、「歩く文化」や「ウォークツーリズム」創出・熟成活動を行っている。著書に『北海道フットパスガイド①』『北海道フットパスガイド②』。

濱田孝正(はまだ・こうせい)  第6章
1965年熊本県美里町生まれ。2004年、地元で自然学校の活動をやりたいと、元中央南小学校跡を宿泊施設に改装した「元気の森かじか」を拠点に活動を開始。同施設の指定管理者として、施設の管理運営、および自然学校の活動を行う。2009年度より、熊本県宇城地域振興局との恊働で、美里町を含めた宇城地域全体の新しいツーリズムの開発に着手。翌年から、美里町を中心として「フットパス」事業に取り組み始め、あるものを活かす地域づくりをめざして活動している。2016年、歩く文化の創造とフットパスの全国展開のため「フットパス研究所」代表の井澤るり子氏と起業し現在に至る。熊本県内の「歩く」活動をつなぎ、新しいネットワークづくりを、熊本県や市町村、団体などと連携しながら進行中。日本フットパス協会理事兼企画委員、WaWくまもとネットワーク事務局長、美里フットパス協会副会長兼事務局長、株式会社美里まちづくり公社マネージャー、フットパスネットワーク九州事務局長。

宮田太郎(みやた・たろう)  第6章
1959年東京都生まれ。古街道研究家、歴史古道まちづくりプランナー、株式会社歴史シアター・ジャパン代表取締役、歴史古街道団・代表。国内各地、近隣諸国(サハリン、韓国、中国、モンゴル、東南アジアほか)の歴史古道と遺跡のロマン、日本人のDNA ルーツと道などをテーマに、独自の手法で踏査。これまでに古代・中世の道路跡や未登録遺跡を数多く発見。歴史講師歴38年。NHKテレビ「趣味どきっ!」、BSテレビ「歴史科学捜査班」、NHKラジオ深夜便などにて歴史解説出演多数。

尾留川朗(びるかわ・あきら)  第6章
日本フットパス協会理事。1977年、東京都町田市に入職。2002年から企画部企画調整課副主幹を務め、NPO 法人みどりのゆびメンバーとしても町田市のフットパスの取り組みに尽力する。2006年、企画調整課長のとき、「日本フットパス協会」の設立を町田市から全国各地に呼びかけた。以降、環境・産業部産業観光課長を経て、2008年、経済観光部長に就任。担当部長、NPO 法人理事双方でのフットパスの取り組みに対し、「自治体総合フェア2009」において「活力協働まちづくり推進団体表彰」を受賞。2015 年退職のち現職。

【監修】
日本フットパス協会
フットパスの普及・啓発をめざして2009年に設立。フットパスの整備を通じて、地域の魅力を地域自身が再発見・創造し、その魅力をウォーキングを中心に現地で体験・交流することによって感じる地域・観光の在り方を体現している。2022年現在、65団体が加盟。
*プロフィールは本書刊行時のものです。

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目次

【はじめに】(神谷由紀子)
第1 章 フットパスを知る、楽しむ、つくる(神谷由紀子)
フットパスを知る
 フットパスの定義/フットパスの楽しみ/地域活性化への2 大要素/移住の可能性/思いを巡らせ実現に向かって進む/ “ 地域を愛する” 理念と“ 歩く”という実践力
フットパスはどうつくられたか
 イギリスのフットパス/日本でのスタート/フットパス協会設立とイギリスとの交流
フットパスのつくり方
効果的なフットパスの作成マニュアル
column イングランド・ウェールズのフットパスを取り巻く現状(ケイト・アシュブルック、訳:泉留維)
column フットパスマップをつくろう ①

第2章 日本のフットパスのいま(泉留維)
レクリエーションとしてのウォーキング
データで見るウォーキング
ウォーキングを阻害する要因
日本におけるさまざまな「歩く」ための道
フットパスとトレイルの思想
日本におけるフットパスの広がり
フットパスの持続的な維持管理に向けて

第3章 フットパスと広域連携
「新因幡ライン」街道フットパス(春名千代、和井秀明)
―兵庫県宍粟市、鳥取県鳥取市・八頭町・若桜町
 兵庫県宍粟市を拠点に展開/街道フットパスへの取り組み/ NPO 法人奥播磨夢倶楽部の設立/ R29 新因幡ライン協議会立ち上げ/「新因幡ライン街道フットパス」の推進/今後の展開/〈掲載フットパス概要〉

特色あふれる東北各地のフットパス (浅野敏明)
―山形県長井市・村山市、秋田県由利本荘市、宮城県仙台市・柴田町、福島県西郷村
 東北初のルート整備「フットパスながい」/最上川沿川のフットパス/東北各地のフットパス/東北広域フットパス/〈掲載フットパス概要〉

琵琶湖周辺のフットパスと高島トレイル(谷口良一)
―滋賀県高島市
 「マキノ自然観察倶楽部」の取り組み/マキノとフットパスの出合い/高島トレイルは正にフットパス/エコツーリズムの考えからスタート/地域の素晴らしさを知る効果的なツール/琵琶湖周辺の個性あふれるコース/県境を越え連携するトレイルを/〈掲載フットパス概要〉
column フットパスマップをつくろう ②

第4章 フットパス経営の発展
持続できるフットパスの取り組みへ(関文治)
―新潟県南魚沼市
 魚沼産コシヒカリの一大産地/日本フットパス協会関係者と劇的な出会い/『農村ミュージアム化とフットパスコースの設置』構想/勉強会という大きなアドバルーンを上げる/【風が吹けば…プロジェクト】の始動/フットパスで地域づくりを/コースの開設をめざした取り組み/2か所の拠点づくりと休憩ポイント/開設して気づいた大きな効果/地域全体で取り組むフルオープンをめざして/〈掲載フットパス概要〉

琉球王国発祥の地のフットパス(上江洲徹也)
―沖縄県浦添市
 琉球王国の首都浦添/勝連城跡周辺でフットパス初体験/浦添観光振興が目的のフットパス歩き/芥川賞作家又吉栄喜氏の原風景を歩く/地域の良さを発見できた屋富祖地域のコース/浦添市景観まちづくり計画と「てだこウォーク」/期待される琉球王国発祥の地の観光/浦添八景と日本遺産の認定/浦添の宝を市民、そして世界へ発信

民泊とフットパスで変わる街の景色(石川健)
―東京都町田市
 そこそこ普通の街、鶴川/小野路のフットパスに迷い込む/民泊、そして海外旅行者との出会い/民泊を通して見えてきた地元の魅力/みどりのゆびとの再会/民泊とフットパスの相性は抜群にいい/まちづくりとはひとづくり/〈掲載フットパス概要〉
column 小野路フットパスコースと里山交流館の関係 (山崎凱史)

2つのおもてなしで地域活性化(井澤るり子)
―熊本県美里町
 生活圏を歩かせてくれるおもてなし/ニーズに応えるおもてなし/フットパスは目的ではなくツール/〈掲載フットパス概要〉

ブドウとワインが醸し出す魅力(中村正樹)
―山梨県甲州市勝沼町
 まちの歴史はブドウとワインの歴史/明治以降の近代産業遺産群を活用/ソフト事業としてのフットパスコース整備/ウエルカムツアーで新たなルート設定/かつぬま朝市・ワインツーリズム・縁側カフェへの波及/新しい宝物、世界農業遺産/オンラインフットパスとフットパス番組の放映/フットパスに取り組む全国の方々と交流/〈掲載フットパス概要〉
column 稼げるフットパスに向けて(牛腸哲史)
column フットパスマップをつくろう ③

第5章 移住者とフットパス
地域おこし協力隊の定住と可能性 (藤井裕也)
 地域おこし協力隊で見えた実情と問題点/地域おこし協力隊のフロンティア/協力隊制度の今/定住定着を進める要素 ①自治体と地域の関係/定住定着を進める要素 ②生業の戦略/定住定着を進める要素 ③自治体の制度設計/フットパスと協力隊の関係性

東北の魅力を面で発信したい (北浦鑑久)
 未知の「フットパスによる地域おこし」に応募/深みに触れ魅力にハマる/自分流のフットパスは楽しむこと/フットパスで地域を渡る/歩いて感じる東北地方の魅力/地域の魅力を結びつけて面で発信/東北地方のフットパス連携をめざす理由

「消滅可能性都市」への移住・定住(安達(旧姓:星)里奈)
―栃木県那珂川町
 木県「消滅可能性都市」第1位/地域おこし協力隊でフットパスと出合う/小砂地区とフットパス/地元産品を活かすこれからのフットパス/今後の課題と目標/〈掲載フットパス概要〉

小さな村の「歩く挑戦」(里中恵理)
―和歌山県北山村
 フットパスとの縁/飛び地ならではの特色と課題/フットパスと北山村との親和性/下尾井地区フットパス事業/ツアー開催で見えてきた課題/フットパスの反響/移住定住とフットパス/地元の人にも観光客にも楽しい場所に/〈掲載フットパス概要〉

暮らしの中の小径は人がつながる道(鑓水愛)
―長野県栄村
 日本有数の豪雪地/移住のきっかけは東日本大震災/温泉から始まった村のコミュニティ/栄村7.85フットパスの立ち上げ/フットパスコースで健康ウォーク/新たな楽しみ方を模索/移住10 年で栄村が故郷に/栄村に暮らし続ける理由/〈掲載フットパス概要〉
column 地域おこし協力隊とフットパス(椎川忍)
column フットパスマップをつくろう ④

第6章 現場から見たフットパスにとって大切なこと
「歩くこと」を生業とするものとして(小川浩一郎)
―北海道黒松内町、札幌市(一部北広島市、石狩市)、石狩市、えりも町、様似町
 フットパスの現場から/北海道のフットパスの軌跡/歩くこと自体を目的に/徐々に知名度があがる/「地域・世代間交流」フットパスづくり/本場英国への視察/フットパス・ネットワーク北海道(FNH)/ with・afterコロナのフットパス/他分野と連携し「守備範囲以外を知る」/「歩く文化」への熱意と情熱を持って/〈掲載フットパス概要〉

フットパスに関する多様な連携(濱田孝正)
―熊本県美里町
美里から九州へ広がったフットパス/歩く人を歓迎するまちづくり/ブリッジとのフレンドシップ協定/公共交通とフットパス/実践しての気づきと未来への提言

“道のゴールデンクロス” で想いはつながる(宮田太郎)
 島国ニッポンと“ 道のゴールデンクロス”/ワンウィーク・フットパスで古道風景をつなぐ/ダイナミックな先人たちの歴史を学ぶ/ホーミングフットパスとウェルカムフットパス/信州駒ヶ根市の日本初の歴史フットパス/道の縁を活かした宮城県柴田町の歴史フットパス/フットパスと脳・DNAの記憶/「道ism」の発想〜取り戻す地域間の交流

フットパスの現状とこれから (尾留川朗)
 効用から見たフットパス/派生効果や効用を目的としたフットパスの活用/コースづくりから得られる地域価値/フットパスを推進する組織/これまでの活動/これからのフットパス

第7章 フットパスの未来貢献 (神谷由紀子)
日本のフットパス活動の現状
 フットパスは着実に拡大/フットパスによる広域連携
フットパスによる未来貢献
個人レベルの貢献/地域レベルへの貢献/全国レベルへの貢献多様な世界の中にある日本らしさ

おわりに (石阪丈一)
編著者略歴

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