内容説明
大学教授になりたい人、大学院に進む人、現職教授らも絶賛。
・ありそうでなかった、知られにくい“大学教授”の仕事全般についてやさしく明解に書かれている。
・淡々と書かれた本でありながら研究への熱意や学生指導面の誠実さや温かみが感じられる本。
・大学教授がなすべき普遍的な責務( 論文作成、課程博士の輩出、外部資金の調達等) を明らかにし、大学の教授および大学教授をめざす人々、大学教授の資質を評価する側に立つ、すべての人に推薦できる良書。
入試問題作成、学生指導、学会活動、著作活動、マスコミ出演など多岐に渡る仕事をつぶさに紹介し、知られにくい大学教授の仕事全般についてやさしく明解に書かれた1冊。多くの感想が寄せられたベストセラーの増補新版です。
最高学府……国公立私立大学の正規教員数は約18万人、そのうちの40%以上が「大学教授」である。驚くべきことに、教授には教員資格がいらない。では彼等はどのようにキャリアを形成したのか?
学務をどのようにこなしているのか? 研究時間をどう割り振っているのか? 私生活は?語られることの少ない、一般にはなじみの薄い大学教授という職業を、『理系のための論文作法』、『へんな立体 脳が鍛えられる「立体だまし絵づくり」』などのベストセラーを持つ名物教授が、軽快な筆致で独白する。
【著者】杉原 厚吉(すぎはら・こうきち)
1948年生まれ。名古屋大学大学院工学研究科情報工学専攻助教授、東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻教授などを経て、2009年より明治大学大学院先端数理科学研究科特任教授。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
1-1 一国一城の主
1-2 卒業から大学教授までの道
2 講義の担当
2-1 教え方を教わっていない先生
2-2 教壇は最良の勉強の場
3 研究と学生指導
3-1 研究者としての大学教授
3-2 学生の獲得
3-3 研究指導
3-4 研究室のスタイルづくり
3-5 秘書
4 研究資金の獲得
4-1 計上研究費と外部資金
4-2 不正防止
5 論文の生産
5-1 原稿の執筆
5-2 学生の原稿の添削
6 管理運営の仕事
7 入学試験
7-1 入試問題の作成
7-2 出題ミスとその対策
7-3 試験監督と採点
8 学会活動
8-1 研究交流・発表の場
8-2 研究業績蓄積の場
8-3 学会の役員
9 国際会議活動
9-1 学会活動の国際版
9-2 学生指導と国際会議
9-3 会議運営・国際交流
10 審査
11 他大学の非常勤講師
12 著作活動
12-1 本を書く
12-2 出版事情
13 研究活動の社会還元
13-1 ソフトウェアの公開
13-2 幾何計算の駆け込み寺
13-3 研究成果と知的財産
14 専門知識の社会還元
14-1 講演などの依頼
14-2 マスコミへの協力
15 大学教授のセルフマネージメント
参考文献
あとがき
増補版 追記にあたって
・特任という身分
・私立大学に身を置くということ
・世界一になるということ
・ポスドク事情