内容説明
高齢者のひとり暮らしは、かわいそう…。
そんな高齢者のイメージを一新し、多方面から大きな反響が寄せられたロングセラーの第二弾!
アンケート調査から見えてくる高齢者の意見から、ひとり一人の幸せのかたちを考える一冊です。
【著者】辻川 覚志(つじかわ・さとし)
1952年生まれ。医学博士。大阪市立大学医学部卒業後、脳神経外科入局。 その後、 関西医科大学耳鼻咽喉科に転籍。独デュッセルドルフ大学留学後、厚生省前庭機能異常調査研究班の仕事に関与。神経系に関する研究・臨床に従事。1993年大阪府門真市にて医院開業。2011年より高齢者在宅支援のための門真市医師会「お元気ですかコール」活動に携わる。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
1章 60歳を超えて何が変わったか?
ひとり暮らしで感じる不安や寂しさとは
年とともに体が徐々に弱る不安
けがや病気に対する不安
寝たきりになる不安
逝きかたの不安
経済的な不安
防犯や不測の事態に対する不安
心が通わない寂しさ
子が離れて感じる寂しさや不安
寂しさは時間が解決することもある
はじめからひとりだと寂しくない
2章 ひとり暮らしは寂しいが不安ではない
寂しさは年とともに高まり、不安はみんなもっている
家族が少ないと寂しくなる
やはりひとり暮らしは寂しい
寂しさや不安をもつ人は満足度が低い
それでもひとり暮らしは満足できる
同居では満足度は低い
同居の質が変化している
体調を崩すと不安や寂しさが増える
体調の悪化による変化
いよいよ健康状態が悪化したらどうなるか
心のなかを整理している人が満足している
暇な時間の限度は2時間
3章 ひとり暮らしを支える12の行動
24時間をどう過ごすか
1 子や孫のために生きる
2 自分のために家事をする
3 ペットの世話をする
4 仕事やアルバイトをする
5 ボランティア活動に従事する
6 趣味やサークル活動に参加する
7 地域活動に参加する
8 スポーツジムや体操教室に通う
9 ウオーキングや旅行をする
10 畑仕事や庭仕事をする
11 自宅をかたづける
12 お酒を飲む
4章 生きかた上手になれる7つの工夫
力がわいてくる日々の工夫
1 体を動かす
2 体を楽に保つ
3 草花と接する
4 耳を使う
5 目を使う
6 喉を使う
7 平静を保つ
5章 悩みと折り合う心の養生
悩みの有無からみるあの世の存在
逝きかたの問題
急に意思表示ができなくなってしまう場合の備え
財産はどこにあり、誰に管理してもらうのかはっきりしておく
どのように見送ってほしいか希望を書く
延命治療をどうするかを伝えておく
自分自身のために孤独死を防ぐ
最期まで意識がはっきりしていればそのときに決める
いつ逝っても憂いなしとする
最後まで希望をもつ
本書の調査方法と分析について
あとがき