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アートプロジェクト

芸術と共創する社会

アートプロジェクト

アートプロジェクトを美術史的文脈と社会的背景を切り口として変遷を解説。日本アートプロジェクト史を学ぶための必携書

著者 熊倉 純子
菊地 拓児 編著
長津 結一郎 編著
ジャンル 社会
アート・カルチャー
出版年月日 2014/01/18
ISBN 9784880653334
判型・ページ数 B5変並製 ・368ページ
定価 3,520円(本体3,200円+税)
在庫 在庫あり
 

内容説明

最近よく耳にする“ アートプロジェクト"とは、いったいどんなものだろうか。
日本におけるアートプロジェクトの歴史と現在を考える。

1990年以降、日本各地で行われてきたアートプロジェクト。その活動は、廃屋などで行う展覧会、野外・まちなかでの作品展示や芸術祭、
コミュニティの課題を解決するための実験的活動など多岐に渡り、その試みはアーティストと市民の間に新たな接点を生み出しました。

本書は、1950年代-1980年代をアートプロジェクトの「前史」、1990年以降に起こった様々な試みを「アートプロジェクト」と位置づけ、
美術史的文脈と社会的背景を切り口として、その変遷を解説。更に大学、場、美術館、まちづくり、社会、企業、アーティスト、被災地
などの実践現場から、これからのアートと社会のあるべき姿を提示します。
「日本型アートプロジェクト」の概要と歴史、事例を学ぶために最適な1冊であり、芸術を学ぶ人、アーティスト、文化支援を志す人をはじめ、
企業メセナ、地方自治体、公共文化施設関係者の必携書です。

【監修】熊倉 純子(くまくら・すみこ)
東京藝術大学音楽環境創造科教授。パリ第10大学卒、慶應義塾大学院修了。2002年まで(社)企業メセナ協議会に勤務。芸術支援や芸術と社会の関わりについて調査研究、啓発普及に携わる。 2002年より大学で学生たちとアートプロジェクトを行いながら、社会と芸術を結ぶ人材を養成する。専門は文化政策とアートマネジメント。
*プロフィールは本書刊行時のものです。

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目次

アートプロジェクトとは
アートプロジェクトとは
はじめに(熊倉純子)

Prologue 0 アートプロジェクト概説
Lecture1 歴史的位置付けとその変遷ー空間から場、そしてシステム
Lecture2 多様な担い手たち
Lecture3 地域社会からの期待

Chapter 1  大学 × アートプロジェクト 現場体験型教育と地域の拠点としての役割
Cace1 広島アートプロジェクト(広島市立大学)  美大生の考える、まちとアート(加治屋健司)
Cace2 文化をつくる(千葉大学)/ひののんフィクション(首都大学東京) 総合大学のアートプロジェクト(長田謙一)
Discussion 実践教育としてのアートプロジェクト

Chapter 2 オルタナティヴな場 × アートプロジェクト 持続可能なスキームに向けた新たな展開
Cace1 Art Center Ongoing 同世代でつくる現在進行形の表現の場(小川希)
Cace2 TRAVELERS PROJECT 未来の雑居ビル(野田恒雄)
Discussion オルタナティヴな場のつくり方、動かし方

Chapter 3 美術館 × アートプロジェクト 美術館がまちに仕掛けるアートプロジェクト
Cace1 アンサンブルズ2010(水戸芸術館)/MeToo推進室 主体性を引き出す仕掛け(竹久侑)
Cace2 金沢アートプラットホーム2008(金沢21世紀美術館)CAAK まちと美術館の中間地点を(鷲田めるろ)
Discussion 時代とともに変化する美術館のあり方

Chapter 4 まちづくり × アートプロジェクト まちへのアプローチとその関係づくり
Cace1 BEPPU PROJECT 大型観光地の国際展(山出淳也)
Cace2 あいちトリエンナーレー長者町エリア かつての繊維街でアートを日常に(吉田有里)
Discussion まちへ入り、人とつながり、プロジェクトを展開するには

Chapter 5 スタッフ × アートプロジェクト 地域型アートプロジェクトを支えるスタッフたちの横顔
Cace1 サスティナブルアートプロジェクト ヒミング おじちゃん、おばちゃんによる支援(高野織衣)
Cace2 ゼロダテアートプロジェクト アーティストによるアートプロジェクト(石山拓真)
Cace3 取手アートプロジェクト 幅広い世代層のスタッフ(羽原康恵)
Cace4 北本ビタミン 若い担い手によるチームプレイ(新井慶太)
Discussion1 現場の実態
Discussion2 地域型アートプロジェクトの可能性(ゲスト:中村政人)

Chapter 6 社会 × アートプロジェクト 表現活動と社会が抱える課題の接近
Cace1 Breaker Project  「絶滅危惧・風景」のまちで(雨森信)
Cace2 KOTOBUKI クリエイティブアクション 簡易宿泊街でアートの力を問い続ける(河本一満)
Discussion まちの課題とアートの幸せな関係

Chapter7 企業 × アートプロジェクト 企業がアートプロジェクトを支援する理由
Cace1 アサヒビール株式会社 シードマネーで新しい社会をつくる(加藤種男)
Cace2 千島土地株式会社 不動産会社の支援ー地元をアートの発信地へ(北村智子)
Discussion なぜアートプロジェクト支援なのか

Chapter 8 アーティスト × アートプロジェクト 過疎地と大型フェスティバルの可能性
Cace1 画一的になった“サイト・スペシフィック”を壊す(川俣正)
Cace2 システム型表現の地域展開(藤浩志)
Discussion1 大型フェスティバルが生まれた背景
Discussion2 過疎地が抱える問題と日本型アートプロジェクトの功罪

Chapter 9 3. 11以後 被災地に向き合うアートプロジェクト
Cace1 東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業(Art Support Tohoku-Tokyo) 被災地での芸術活動ー被災地を取り巻く「境界線」(佐藤李青)
Cace2 プロジェクトFUKUSHIMA! “FUKUSHIMA”をポジティブに変換する(大友良英)
Lecture プロジェクトFUKUSHIMA! 3.11以降の芸術(毛利嘉孝)
Cace3 きむらとしろうじんじんの「野点」  大槌での「野点」ー押し売りと、ありがた迷惑(きむらとしろうじんじん)

アートプロジェクトをもっと知る!参考文献
おわりに(菊地拓児、長津結一郎)

参考資料
 本書で紹介したアートプロジェクトの軌跡
 アートプロジェクト津々浦々

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