内容説明
前進する"日本の"セイバーメトリクス
トラッキング技術の普及、打順にまつわる常識の転換、フライを打つことに対する評価の高まり……今、日本のプロ野球が加速度的な変化を始めている。野球の数理的な分析の球団運営への活用を先導してきたセイバーメトリクス(Sabermetrics)は、様々なテクノロジーと融合し次のステージへ向かう。この変革をリードする研究家たちの分析リポートを10本収録
*本書は『セイバーメトリクス・リポート』の最新刊です。今年から「デルタ・ベースボール・リポート」とタイトルを改め刊行いたします。
【著者】岡田 友輔(おかだ・ゆうすけ)他
スポーツデータ分析会社DELTA(デルタ)代表。2002〜07年にかけて番組制作会社で日本テレビプロ野球中継用のデータ制作を担当。 その後スポーツデータ配信会社を経て、2011年スポーツデータの分析を手がける合同会社DELTAを設立。 スポーツにデータ分析が採り入れられる環境づくりに取り組む。
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
01 得点・失点・勝利
02 得点期待値
03 得点価値
04 攻撃を評価する指標
05 率・量・差
06 Batted Ball
07投球を評価する指標
08年度間相関
09守備を評価する指標
10 UZRへのステップ
11 貢献の勝利換算
12 Plate Discipline
13 ハングタイム
14 1950~1970年代
15 1980~2010年代
16 セイバーメトリクス発展史
■REPORT
〈SABERMETRICS〉
状況に応じた打撃はどこまで可能か(市川博久)
野手のタッチ技術―タギング試論(大南 淳)
WBCを通じたNPBと他国の投球傾向の比較(水島 仁)
指標の有用性をどう考えるか(蛭川皓平)
千賀滉大・則本昂大両投手の三振に見る配球の文脈(Student)
守備範囲評価の複数年化(岡田友輔)
〈ADVANCE RESEARCH〉
ボールの回転スピードだけでは球質を正しく評価できない(神事 努)
三次元的に配球を検証する(神原謙悟)
〈HISTORICAL RESEARCH〉
「落合中日」の研究(竹下弘道)
プロ野球移籍市場を探る(高多薪吾)
〈資料〉3年の基準を適用させた守備範囲(RngR)の評価