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公共文化施設の公共性

運営・連携・哲学

公共文化施設の公共性

「新しい公共」の今後を模索する全ての人々に向け課題を提示、仮説を設定、多数の実例報告を通して解決への糸口を探る

著者 藤野 一夫 編著
井原 麗奈
岡本 結香
小石 かつら
小林 瑠音
近藤 のぞみ
竹内 利江
沼田 里衣
松井 真之介
宮地 磨里
ジャンル 文化とまちづくり叢書
出版年月日 2011/04/23
ISBN 9784880652573
判型・ページ数 A5・356ページ
定価 3,520円(本体3,200円+税)
在庫 在庫あり
 

内容説明

公共文化施設とは固有のプロデュース機能を備えた舞台芸術施設であり、また長期的な教育事業や前衛的・実験的芸術への支援なども大きな役割である。だがその運営と発展には多額の公的助成が必要となり市民らの合意が不可欠である。
本書では地域と市民社会の形成に公共劇場が果たすべき役割である「公共性」が、個人と社会の関係を安定的・持続的に紡ぎ、「新しい公共」をつくるという観点から、公共文化施設の本来の使命を多方面から考察する。

【編者】藤野 一夫(ふじの かずお)
1958 年東京生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科教授。同大学院異文化研究交流センター地域連携部長(アートマネジメント部門)兼任。専攻:ドイツ思想史、音楽文化論、文化 政策学、アートマネジメント。
*プロフィールは本書刊行時の物です。

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目次

はじめに
問題
序 章 公共文化施設の公共性を問う 藤野一夫

■1部 公共文化施設の運営から考える「公共性」
第1章 文化施設が「公共的役割」を果たすために何が必要か
    兵庫県立芸術文化センターを例にした周辺施設へのヒアリング調査から 
    近藤のぞみ
第2章 公共劇場の「公共性」評価の手法・基準と課題
    兵庫県立芸術文化センターを事例として 藤野一夫
第3章 パブリックシアターの組織運営
    アートマネージャーをとりまく「知識」を視点として 岡本結香
第4章 芸術監督と「公共性」
    「座・高円寺」芸術監督としての佐藤信試論 竹内利江

■2部 地域社会との新たな連携がつくる「公共性」
第5章 ホールボランティアの可能性と課題
    パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)の事例を通して 宮治磨里
第6章 まちづくり、ひとづくりへの挑戦
    さきらジュニアオーケストラ・アカデミー(栗東芸術文化会館さきら) 
    小石かつら
第7章 オルタナティブスペース
    既存の公共文化施設との連携の可能性 小林瑠音
第8章 公共性の観点からアートとコミュニティについて考える
    「運河の音楽」の事例とともに 沼田里衣

■3部 「公共性」の歴史的変容と国際比較
第9章 京城府府民館と「公共性」
    植民地挑戦に建設された公会堂 井原麗奈
第10章 フランスにおける文化施設の公共性
     近藤のぞみ
第11章 フランスの「公共」をすり抜ける在仏アルメニア学校の可能性
     松井真之介
第12章 ドイツにおける公共劇場の成立史と現状の課題
     藤野一夫 

終 章 文化政策の公共哲学のために 藤野一夫

あとがきに代えてー劇場法再考

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